穴ぐらダイアリー

読んで字の如く。

花のたましい

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スーパーマルイチのチラシより。


散った花のたましいはどこにゆくのかと想像する、研ぎ澄まされた感受性。

「風がおいでとよぶときに、やはりすなおについてゆき、」

風に花びらを散らされたのではなくて、おいでと誘われたから自らすなおにガクから離れていったという、優しいうえにも優しい表現。

最後の一節に、仏教でいうところの『無私』のあり方をみた気がして、鳥肌がたった。

たましいのすべてを捧げて生み出された詩だからこそ、こんなに短くこんなにシンプルなのに、深く静かに心に響くんだろう。


金子みすゞさん、どんな女性だったのか。「み仏のはなぞの」で綺麗な花に生まれ変わり、のびのびと咲いて風と会話しているといいな。