穴ぐらダイアリー

読んで字の如く。

コツ

YouTubeで料理家コウケンテツさん配信の動画を見た。

毎回一つの料理を、手順や美味しく作るコツを丁寧に解説しながら作るというもの。
テンション高い口調でシャキシャキと進めてゆくテンポではなく、普通のトーンの語り口と急がない手際にほのぼのする。好きなことへのこだわりを静かに熱く語るが、時々言うことがさりげなく面白い。言葉の選び方なのかなと思う。
ご自宅か仕事場のおしゃれなアイランドキッチンで目の前の人に話しているような自然な雰囲気のせいか、少人数の料理教室に参加してるようだった。


まず試してみたのが、ポテトサラダ回。
コウさんのポテサラ愛が半端ない。普通のポテサラを追究して、これぞというものを極める為のコツが随所にある。
たとえば熱いうちにマヨネーズを混ぜてしまうと、後から味がボケてしまう、など。
いつも漫然と思い込みで作っていたことにも、ちゃんと理由があったと気づかされた。


以下ざっくりと、コウさんのコツ。

①芋は水から茹でる。しかも塩でなく「砂糖」を使う。
②粉吹き状態に水分を飛ばしたら、熱いうちにお酢と塩を加える。ヘラで切るようにし、あまり小さく潰さない。ゴロゴロ感も味のうち。
③玉ねぎスライスは水にさらして固く絞って芋に加える。余熱で軽く玉ねぎに火が通り、辛みもマイルドになる。
④市販のマヨに卵黄と酢を加えて、手作りマヨネーズ風にする。やはり一味違う。ちなみに辛子を加えるならば、マスタードではなくて和辛子!
⑤冷めてから具やマヨソースを混ぜてゆく。具の量や胡瓜を入れるなら切る薄さも、その人それぞれの好みで。何より大切なのは、全体のバランスが取れているかどうか。


他にも黒コショウを仕上げに挽くとか、タワー状に盛り付けるなど、独自のポテサラ道が披露されているが、そのあたりは各家庭の好みや美意識で違っていいと思う。
今回私は、胡瓜やハムがなかったので、赤玉ねぎだけを具にして作ってみた。



酒の肴としてのポテサラなので、黒コショウをたっぷり挽き、彩りに赤粒コショウと青じそをふりかけた。
動画では明確なレシピの分量はなかったが、全体のバランスという点を重視して加減しつつ作ったら、手前味噌ながら大成功!?な出来栄え。
夫も旨い旨いと、あっと言う間に盛り鉢一杯を二人で完食してしまった。明日も食べられると思ったのに…。


ポイントを押さえることで、メリハリの効いた、しかし親しみやすいおいしさのポテサラが出来た。サイドメニューな家庭料理もメインを張れることを知った日。
惜しみない動画をありがとう、コウさん!
最後の試食タイムで、
「ポテサラにはやっぱりビール🍺ですね…」
と呟きつつ、箸をつける前にグラスを一気に全部飲み干してしまったのには、正直すぎて笑ったw
お疲れ様でした。